14TH ANNIVERSARY


MUVEIL MAGAZINE
vol.25
MUVEIL 14TH ANNIVERSARY
INTERVIEW WITH MICHIKO NAKAYAMA


3月7日ははじめてMUVEILがコレクションをローンチした日。
みなさまのご支援のおかげで今年もお誕生日を迎えられることを、心より感謝を申し上げます。

MUVEIL MAGAZINE vol.25では、14年間を振り返りながらデザイナーの中山にインタビューしました。デビューコレクションの制作秘話や転機となるコレクションについて語ります。



MUVEIL誕生当初から大切にしていたことは何でしょうか。MUVEIL以前もブランドを手掛けられてたときから変化はありましたか?



MUVEIL以前は実験要素が強い服を手掛けていましたが、MUVEILではお客さまが纏ってくれる姿を想像することを大事にしました。コンセプトを軸としたものづくりから着てくれる人が引き立つことを主軸としたものづくりへと変化したことは大きな事柄かもしれません。
手仕事はずっと大切にしていましたので、温もりが伝わりヴィンテージとなることへの憧れは今も昔も変わってないです。





当時の思い出を教えてください。



コレクションの制作をはじめた当初はまだ事務所もなく、サンプルからデザイン画まで自宅でつくっておりました。20平米の空間に、折り畳み机を広げてチームのみんなとひしめき合って作業していた時間は今でも鮮明に覚えています。手間ひまのすばらしさを伝えたくて、ブランドタグの角をひとつひとつ手で追ってアイロンをかけたり、、感動してもらいたい一心で駆け抜けた時代でした。




中山さんのコレクションにとって転機となったコレクションはありますか?



デビュー当初からお花はいろんな形で表現してましたが、2009 PRE COLLECTIONにてはじめて動物が登場しました。はじめの動物は実はザリガニなんです。北欧で開催されるザリガニパーティーの様子の写真を見たときに感動して。水色のギンガムチェックとお皿にのったザリガニの構図がもたらすシュールさと鮮やかな色合いが幼少期のおままごとの記憶を呼び覚ましてくれました。クラシカルなデザインに遊びを含ませる余裕が生まれたのかもしれません。動物たちの力も借りながら、ユーモアを含んだ世界をつくる楽しさを覚えたコレクションです。




モチーフといえば、イチゴも定番となっていますよね。



イチゴは2012 PRE COLLECTIONで登場しました。親がイチゴを買って帰ってきたときの喜びや、記念のケーキにのったイチゴなど、、イチゴから連想する記憶は幸せに満ちていることに気づいたことがきっかけでした。多くの方にとって思い出のあるモチーフだと思っています。




他にも印象の強いコレクションはありますか?



2012年の秋冬に発表したオズのまほうつかいをテーマとしたコレクションでしょうか。。見つけてきたお布団用の版をファーにプリントしたり、お花のコサージュを前面に縫い付けたミリタリースカートなどトライすることに励んだコレクションです。子どもがもちそうなリンゴやおうちのバッグをつくったり、クロスステッチを取り入れたり、、やってみたいことをとことん具現化できました。MUVEILオリジナルのゼブラ柄が生まれたのもこのときです。




これからトライしたいことは何ですか?



もっと深くお客さまとつながりたいなと思っています。服を軸としながらも、1日のなかでご一緒できる時間を広げる方法を考えています。いつか老舗になることを夢見ながら、歩みを変えずに模索し続けていきます。


今回のMUVEIL MAGAZINEはここまで。
不安と悲しみが多く募ったこの1年。みなさまに支えられ、MUVEILはじっくりと歩みつづけられていることへの感謝を強く感じた1年でした。
これからもみなさまとともに、DREAM LANDを楽しめますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。

2021.3